Amazon EchoとEcho Dotを比較:Echo Dotが安い理由はどこか

Amazon Echo Dot(第4世代)は普通のEcho(第4世代)と比べて、値段がかなり安い。それは、もちろん、質を落としてあるせいだけど、どこがどれだけ落ちているか? 発表されている資料からそれをピックアップした。普通のEchoを買うか、小さなEcho Dotにするかで迷ったとき、参考にしてほしい。

Echo Dotの大きさは大玉リンゴ、普通Echoは大玉メロン

EchoもEcho Dotも、外観デザインは瓜二つ。どちらも球体。

大きさは、普通のEchoが大玉メロンほど(正確には横14.4cmx奥行き14.4cm x高さ13.3cm)。Echo Dotは大玉リンゴほどだ(正確には横10cmx奥行き10cmx高さ8.9 cm)。

Echo(第4世代)

Echo Dot(第4世代)

Echo Dotは小さいから、狭い場所にも置ける。これは、唯一、普通Echoより優れた点と言えるだろう。

基本的にはどちらも置いたまま使うので、重さの違いは気にならないと思うけど、一応書いておくと、Echo Dotは328g(アルミボトル300ml入り清涼飲料水くらい)。普通Echoは940g(B5ノートバソコンくらい)。

Echo Dotの音は貧弱。普通Echoの音は3段くらい良い

Echo Dotの内蔵スピーカーは小さい(直径約4cm)。しかもそれが1つしか入ってない。だから音が貧弱だ。対して普通Echoには、大きな低音用スピーカー(ウーファースピーカー/直径約7.6cm)1つと、小さな高音用スピーカー(ツイータースピーカー/直径約2cm)が2つ、計3つのスピーカーが入っている。それが力を合わせて音を出すので、普通Echoの方が、音が格段にいい。

(オーディオマニアのためにちょっと言っておくと、普通Echoのウーファーは、ランクが高いネオジウムスピーカーだ。直径7.6cmでも、普通のスピーカー以上の音を出す)

しかも、普通Echoには、音を良くするテクノロジーが使われている。その1つが、ノイズを消すドルビー(Dolby)技術。もう1つは、名前は無いが、置かれた部屋の音響特性を自動検知して最適の音質を(自動で)微調整する機能。(普通Echoにこの機能があることは、欧米のテック系メディアには書いてあるが、日本では広まっていない)これに対してEcho Dotはというと、ドルビーも、音質自動調整機能もない。

こういったわけで、Echo Dotの音は普通Echoより大分劣っていると言える。ただ、もし音のいいステレオセットを持っているなら、あるいはBluetoothスピーカーを持っているなら、3.5mmオーディオケーブルやBluetoothで接続して、そっちで音を出せる。接続はちょっと手間だけど、こうすればEcho Dotでもいい音で聴ける。(ちなみに、普通Echoでも同じことができる)

ユーザーの声を拾うマイクの数が、Echo Dotは3個少ない

どのEcho機種にも、ユーザーの声を拾うマイクが複数個内蔵されている。1コじゃない。これは、ユーザーの声がする位置にマイクの照準を合わせて(専門的にはビームフォーミングという)聴き取り精度を上げるためだ。このマイクが、普通Echoには7コ付いている。対してEcho Dotは4コ、と少ない。

理屈で言えば、マイクの少ないEcho Dotの方が聴き取り能力が低そうだけど、アマゾンのレビューやユーザフォーラムを見た限り、そういう書き込みは見当たらない。また、個人的に使ってみた感じからしても、Echo Dotの聴き取り能力が劣るとは思えない。

(これはおそらく、Echo Dotが大音量を出せないせいだろう。特に音楽を流しているとき、大きな音が出る普通Echoでは、自身の音に妨害されずにユーザーの声を聴き取るには、7コのマイクでビームフォーミングしなければいけないのだと思う。Echo Dotは小音量なので、4コで十分、ということだろう)

Echo Dotの方が、反応がほんの少し遅い

普通EchoもEcho Dotも、球形の第4世代になってから、ユーザーからの命令にある程度反射的に反応できるようになった。旧タイプのEchoやEcho Dotは、命令された言葉を全部アレクサ(クラウド上にあるAI)に送信して、アレクサが全部対応していたけど、第4世代は、本体内にあるプロセッサ(新開発のAZ1 Neural Edgeプロセッサ)が、アレクサの仕事を少し肩代わりするから。例えば、「電気点けて」みたいな決まり切った命令は、アレクサに送信しないで、プロセッサがすぐ実行するようになっている。

だから、普通EchoもEcho Dotも、(第4世代は)同じくらい速い……はずなんだけど、実際は差がある。Echo Dotの方が遅い。なぜかというと、Echo Dotはメモリ(RAM)が少ないので、プロセッサの能力を十分発揮できないから。だから、Echo Dotは、ユーザーの命令をアレクサに丸投げすることが多くななる。そうすると、ネット回線で送受信する分、遅れが出る。

少し専門的になったけど、こういうわけでEcho Dotの方が反応が遅い。ただ、遅いと言ってもほんの少しのこと。個人的に使った感想として、気になる遅さではない。また、アマゾンのレビューやユーザーフォーラムを見ても、不満の声は上がっていない。

Echo Dotにスマートホームハブは内蔵されていない。普通Echoにはされている。

Echo/アレクサで家電を操作するとき大抵必要になるスマートホームハブ(スマートハブ、ブリッジなどとも呼ばれる)。これが内蔵されているのが普通Echo。Echo Dotには内蔵されていない。

だから、Echo Dotで家電操作するには、大抵、別売りのスマートホームハブを(4、5千円で)買わなきゃいけない。ただ、スマートホームハブなしでも操作できる家電が最近増えているので、必要になるかどうかはケースバイケース。

あと、参考のために書いておくと、普通Echoに内蔵されているスマートホームハブはZigbee(ジグビー)という規格のもの。メジャーな規格だから大体の家電はこれで行けるけど、別規格に従っている家電を操作するときは、それ用の規格(Z-WaveとかAllSeenとか)のものが要る。つまり、普通Echoの内蔵スマートホームハブは万能じゃない。これは買う前に知っておいた方がいいと思う。

Echo Dotに音声”入力”端子はない。普通Echoにはある

最後に、小さなことだと思うけど、音声入力端子が普通Echoにはある。(裏側下部にある3.5mmジャックがそれで、入力/出力端子の両方を兼ねている。アプリで切り替える)ここに他の音源からのオーディオケーブルを差し込むと、Echoのスピーカーが鳴る。例えば、スマホのヘッドフォンジャックと繋いで、スマホに保存してある音楽(ファイル)をEchoで聴けるというわけ。

Echo Dotに入力端子はない。あるのは出力端子だけ。もっとも、スピーカーの小さなEcho Dotにわざわざ入力して音楽を聴こうという人は、ほぼいないと思う。

これ以外はどちらも同じ

Echo Dotと普通タイプのEchoに、これ以外の差はないと言っていい。どちらを買っても、最新にアップデートされたAI「アレクサ」が対応してくれるし、ニュースや天気予報を聞かせてくれるし、音楽配信を流してくれるし、電気を点けたり消したりもしてくれる。友人や家族が持っている他のEcho機種を相手に、(ネット経由で)通話もできる。Echo Dotでも普通Echoでも、基本的な機能は同じだ。

これは個人的な意見だけど、両者の一番の差は、スピーカーの大きさ。そこにお金を出すかどうか、つまり良い音で音楽を聴きたいかどうか、で、選択が決まると思う。

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