Amazonは、Echo Show15(第1世代）の販売を、正式に取りやめてしまった。けれど、その代わり、進歩したEcho Show15(第2世代）を登場させた。新しい第2世代（2024年発売）は、いろいろな点が改良されているけれど、ほとんどの部分は旧型と同じだ。そうなると、どちらが良いのか微妙になってくる。特に、今第1世代を持っている人は、買い換えるべきか迷うだろう。わざわざ買い換えるほど改良点が凄いのか、それほどでもないのか、判断の決め手になるポイントを、ここにまとめた。
Echo Show15(第2世代） |
第2世代と第1世代は、同じデザイン
Echo Show15(第2世代）のデザイン、つまり見た目は、第1世代にそっくりだ。いや、正確に言うと、左上に付いていた内蔵カメラ（第1世代）が、真ん中に移っている。だが、違いはこれだけ。額縁みたいな白と黒の枠に、15.6インチディスプレイがはまった外観は瓜二つだ。
これほど見た目が同じだと、「一体どこが変わったのだろう」と、誰もが疑いたくなるだろう。値段も、第2世代の方が1万8000円ほど高い。これはバカにならない値段だ。さて、値段に見合うだけの改良点が、あるのだか？
第2世代の画面は、第1世代と変わらない
Echo Show15（第2世代）の画面（タッチパネルディスプレイ）も、これまた第1世代と同じだ。アマゾンは、画面に高い基準を設定していることで知られるが、どちらもその基準に従っている。サイズはどちらも15.6インチ。解像度は、そこまで高くなくてもいいのに、と思える1920×1080。これは圧倒的だ。もし、「もっときれいな画像」が見たくて第2世代に買い換えるなら、やめた方がいい。
グッと良くなった内蔵カメラと、スピーカーの音、そして、滑らかなストリーミングが魅力
さて、いよいよ、第2世代の優れた点に触れよう。まずは、ビデオ通話で使うことが多い内蔵カメラ。
第1世代のカメラは、解像度5メガピクセル、と、けっこうショボかった。それが、第2世代では大幅に増強され、13メガピクセルに。（これはEcho Showシリーズの最高レベル）加えて、写る範囲（視野角）が、第1世代より2倍広くなっている。
カメラの改良点はこれだけではない。ビデオ通話の時、話す人の顔を自動的に画面中央に据えてくれる「自動フレーミング機能」が追加されている。
次に、カメラと同じくらい躍進した、スピーカー。第1世代のスピーカーは、手を抜いたなぁ、と思えるほどおざなりのもの（1.6インチサイズのもの2個）だった。けれど、第2世代では、きちんと高品質サウンドが出るように、抜本的にテコ入れされている。具体的にいうと、2インチのウーファーが2個と、0.6インチのツイーターが2個、という構成になった。音楽やビデオを楽しむには、やはりこうでないといけない。
そして3つ目の改良点。それはWiFiのスピード。第2世代は、WiFi 6Eという、最新の、高速の規格も使えるようになっている。で、どうなるかと言うと、音楽やビデオのストリーミングが、よりスムーズになる。
ただし、ルーター側でこのWiFi 6Eをサポートしていないとだめだ。今使っているルーターが2年以上前のものなら、おそらく、新しいものに買い換えた方がいいだろう。もちろん、サポートしていないルーターでも、Echo Show15(第2世代）を使うことはできる。速度は特に速くならないけれど。
Echo Show15、第1世代から第2世代に乗り換えるべきか？
すでにEcho Show15(第1世代)を持っているなら、新しい第2世代を買う理由は、ないとは言わないが、とても限られてくる。
日頃からストリーミングで音楽を聴いたり、ビデオやテレビを見たりしている人にとっては、「買い」だ。Echo Show(第2世代)のスピーカーは、音響が段違いにいい。これに加えて、WiFi 6Eのおかげで、ストリーミングはより快適になる。（WiFi 6E対応ルーターがあればの話だが）
これ以外には、特に買い換えを勧める理由はない。ディスプレイの画質はよくなっていないし、サポートされているアプリやウィジェットも増えていない。あえて言うなら、内蔵カメラが良くなっているので、ビデオ通話にはプラスになるだろう。（ただ、こちらの顔の映りが鮮明になるだけだ）
これまで書いてきたことを、全部まとめよう。
新型Echo Show15(第2世代）が出たからといって、多くの人は、焦って買い換える必要はないと思う。結局のところ、旧型Echo Show(第1世代）の使い勝手は、第2世代とほとんど同じ。ただ、Echo Show15で音楽をよく聴いたり、テレビや映画鑑賞の音響を重視するなら、サウンドシステムの優れた第2世代の方が、圧倒的にいい。値段高めの第2世代だけど、その見返りは十分にある。