Echo/アレクサに、決まった使い方なんてない。みんな自分の都合に合わせて使っている。僕がアメリカで見聞きしたり、ユーザーフォーラムで読んだ実例を、読み物風に紹介しようと思う。今回はその7回目、Echoシリーズを4台も持っているJさんの場合。
Jさんは30台後半の女性だ。「同居人」と暮らしている。2人がどんな関係かはわからない。住んでいる家はなかなか贅沢で、広大なリビングルーム・広いキッチン・Jさん用のベッドルーム・同居人用のベッドルームがある。どの部屋にも、Echoシリーズのどれかが1台ずつある。
Jさんが、各部屋にEchoを置いたのには、理由がある。Echoをインターフォン代わりに使うためだ。
Echo/アレクサは、どの機種同士でも通話ができる。アマゾンは特別な名前をつけて「呼びかけ」機能と言っているんだけど、それを使うと、どのEchoからでも、もう1台のEchoを声で呼び出して通話を始められる。つまり、ハンズフリーのインターフォンのように使えるというわけ。Jさんは、同居人とちょっとしたことを話したいとき、この機能を使っている。家が広いから、いちいち相手の所に行くのが大変なんだろう。羨ましい限りだ。
(※注「呼びかけ」機能については、アマゾン内のページ『Alexaで大切な人と話そう』に分かりやすい説明がある)
各部屋にEchoを置くと、他にもいいことがある。例えば、Echoに何かやらせるとき、大声を張り上げなくて済むようになる。もうちょっと詳しく説明しよう。
Jさんは、家の全部の電球をアレクサ対応のスマート電球(照明)に替えて、Echo/アレクサでオン/オフしている。このオン/オフは、ご存知のように、声でアレクサに指示するわけだけど、Echo本体があんまり遠くにあったんじゃ、その声が届かない。でも、Jさん宅は各部屋にEchoがあるので、どこででも、普通の声で大丈夫というわけ。
さて、ここまでは書かなかったけど、Jさん宅の4つのEchoは、機種が違う。部屋ごとに、合った機種を置いてある。
まず1つは、スタンダードなEcho。これはキッチンにある。彼女の家のキッチンはリビングとつながっているので、大音量が出るスタンダードなEchoがいいんだそう。どちらか一方が料理しながら音楽を流せば、リビングに居るもう一人も聴きながら待っていられるというわけだ。
リビングの方には、Echo Showがある。Echo Showは画面付きだから、友人や親戚とビデオ通話したり、お茶を飲みながら動画を見たりできる。それに、Echo ShowはスタンダードなEchoよりさらに音が良く、ステレオなので、ソファに沈み込み、じっくり音楽を楽しんだりもしている。
そして、2人別々のベッドルームにEcho Dotが1台ずつある。なぜベッドルームにEcho Dotかというと、サイズが小さく場所を取らないからというのが1つ。もう1つの理由は、ベッドルームでは大音量を出す必要がないからだ。(※注 Echo Dotの内蔵スピーカーは小さいので、大きな音を出したくても出せない)
ところで、こんなふうに種類の違うEchoを使って来たJさんは、これからEchoを複数買おうという人に向けて、ちょっと呆れたアドバイスをしているんだ。「Echoシリーズを複数家に置くつもりなら、普通のEchoやEcho Dotでなく、値段は高めだけど、全部Echo Showにしてしまうのがいいと思う。値段の差以上に、Echo Showの方が使い勝手がいいから」と言うんだね。Jさん、よっぽどお金に困らないらしい。
ただね、使い勝手がいいというのは、その通りなんだ。Echo Showはタッチスクリーン付きなので、声だけじゃなく、指でもタッチ操作できる。これがなかなか使いやすい。それに、EchoやEcho Dotにはできないビデオ通話や、動画閲覧ができる。値段はEchoやEcho Dotより高いけど、画面サイズが小さくて安めのものもあるよ。Echo Show5とか、Echo Show8とかね。