アメリカにいた時、僕の周りには、家に固定電話がない人が多かった。固定電話がないと、携帯(スマートフォン)が行方不明になったとき探すのに苦労する。固定電話をかけて携帯を鳴らすことができないからね。そんな人たちに好評だったのが、Amazon Echo(アマゾン エコー)の、携帯を鳴らしてくれる機能だった。
当時僕が借りていた家には、固定電話があった。だから、この機能はどうしても必要というわけじゃなかった。でも、僕もよく家の中で携帯をなくす。だから、Alexa(アレクサ)に鳴らしてもらえると便利かな、と思ってやってみたんだ。
有効化が必要な機能(スキル)
この機能は、Amazonの専用サイトに行って「有効化」のボタンを押して初めて使えるようになる、スキルと呼ばれる機能だ。
それは分かっていたけど、僕はまず最初に、「僕の携帯はどこにある?」とEcho/Alexaに訊いてみた。
Alexaは日々アップデートされていて、それまで出来なかったことがいつの間にか出来るようになってることが、割とよくあるんだ。
でも、その時のAlexaの答えは、「歩いて来た道を戻ってみてはどうでしょう」だった。もう1度訊くと、今度は「ソファの下を探してみては」と来た。こりゃダメだ。
やっぱり「スキル」を有効にしないと……そう思って、Alexaにそのスキル「Where’sMyPhone」(これが名称)を探させた。Alexaは、Amazonサイトにある何千ものスキルを検索してくれる。
だけど、今度は「見つかりません」と来た。Where’sMyPhoneという名称は、友だちに聞いてメモしたものだから絶対合っている。Alexaは続けて、「スキルを見つけるにはAlexaアプリのスキルセクションに行ってください」と言う。
言われた通りアプリから検索すると、ちゃんとあった。Where’sMyPhoneがひと繋がりのワードだから、Alexaが認識できなかったんだ。こういうことはよくある。Alexaはまだまだ発展途上だ。
電話番号を入れて完了
スキルの「有効化」ボタンを押した僕は、さっそく携帯を鳴らすように命令した。だけどやってもらえない。Alexaが言うには「電話番号を設定していないようです。番号を設定しますか?」。どうやら僕は気が急いていて、アプリの設定画面をすっ飛ばしてしまったらしい。
「イエス」と答えると、電話番号を言ってください、と言われる。番号を言うと、Alexaは復唱し、「これで正しいですか?」
さらに「イエス」と答えると、「OK。本人確認のために電話します」。そして数秒後に、僕の携帯が鳴った。
それに出ると、録音音声が流れた。これはAlexaの声ではない。「この番号で正しいなら『1』を……」と言われる通り『1』を押す。これで設定終了。
Alexaに僕の携帯を鳴らすように命令すると、「今、あなたの携帯に電話しています」との答えがあって、携帯が鳴り出した。
これで行方不明の携帯を、簡単に見つけられる。(いちいち固定電話をかけなくても)僕が有効化したこのスキルと同じものが日本にもある。TrackR(とらっかーる)という会社が作った『スマートフォンを探す』というスキルだ。固定電話のない人や、携帯がすぐどこかに行ってしまう人は、ぜひチェックしてみるといいよ。