Amazon Echo(アマゾン エコー)を使っていると、「こいつがボイスレコーダーになってくれないかなぁ」と思うことがある。忘れちゃいけないことがあったら、その場でEchoに言って、メモ代わりに録音させておけば便利そうだ。でもこれはできない。Echoにそういう機能はないんだ。
僕の家にある仕事用の机には、Echo Dot(エコー ドット)が載っている。そこで仕事をしている時、「こいつがボイスレコーダーになってくれればいい」と思うことがよくある。頭に浮かんだアイディアや、忘れちゃいけないことを、手軽に録音できそうだからね。
録音なら、携帯やボイスレコーダーにもできるけど、それをわざわざ取り出して操作するのが、まず面倒。Echo/アレクサなら、「これから言うことを録音しろ」と言うだけでやってくれそう、じゃないか?
録音能力はあるけれど
Echo/アレクサに、録音する能力はある。別のブログ記事「Amazon Echoからプライバシー流出のリスク?」でも書いたけど、実際、アレクサは僕らの声(の一部)を録音している。
(もし聞きたければ、スマートフォンからAlexaアプリを操作して、「設定」→「履歴」→「詳細を見る」と進めば聞けるよ。ただ、録音されているのは、アレクサに何かを指示・命令したワンフレーズ、数秒間だけ)
つまり、Echo/アレクサに録音する能力はある。でも、録音機には、どうやってもならないんだ。アレクサに「録音しろ」と命令しても断られるし、Alexaアプリを隅々まで見てもそういうボタンはないし、機能拡張のスキルにもそんな項目はない。
Amazonの配慮なんだろう
実はこのことは、1年以上前からアメリカのEchoコミュニティで話題になっている。(アメリカには、Echoに関するオンラインフォーラムやソーシャルグループがすでにたくさんできている)
Echoをボイスレコーダーにしたい人が、どこにもいるんだね。「Echoは録音できないのか?」という質問があちこちに上がっている。けれど、寄せられる回答は決まって「No」。
スキル(拡張機能)を開発するある技術者によれば、今のところAmazonから提供されるアレクサのプログラミングコードは、録音するのが不可能な作りになっているそう。
つまり、Amazonは、意図的に録音できないようにしているようなんだ。
どうして?
それは、プライバシーを配慮してのことらしい。録音した音声ファイルは、どこかに保存しておくわけで、そうなるとハッキングされて流出する可能性がある。
もしその録音に、秘密にしておかなきゃいけない大事なこと——例えば銀行の暗証番号とか、開発中の新製品のこととか、昨夜の夫婦喧嘩の言い合いとかが入っていたら、大ごとだよね。
Amazonはそれを避けたいんだろう。ただ、これはアレクサについていつでも言えることなんだけど、将来はわからない。アレクサは今、発展途上だ。ある時アップデートされて、録音機能が付け加わった、なんてことだってあり得る。
参考リンク:
- アレクサに録音された過去の指示・命令を聴く方法(Amazon サイト:Alexaに関するFAQ 6. Alexaの録音内容の確認や削除は可能ですか?)
- Amazonで扱っているボイスレコーダー(Amazonサイト)