Amazon Echo(アマゾン エコー)は、声で質問したり指示したりすると対応してくれるものなんだけど、最初にAlexa(アレクサ)と呼びかけないと、こっちの言うことを聞いてくれない。逆に言うと、「アレクサ」と呼んだ後の言葉は、全部、こっちの指示だと解釈されてしまうんだ。Echoが浸透して来ているアメリカでは、この事に関してちょっと面白い事件が起こっていた。
Echo/Alexaに質問したり、何かをやらせたりするには、まず「Alexa(アレクサ)」と呼びかけて、半分眠っているEcho/Alexaを起こさなきゃならない。Alexa(アレクサ)は、Echoの裏にいる人工知能の名前だ。アメリカでは一般的な女性名でもある。
常時スタンバイの状態にあるEcho/Alexaは、呼びかけられると天面のブルーリングを光らせて「聞いていますよ」というサインを出す。
その後にこっちが言った言葉が、全部、Alexaに対しての質問や命令になるんだけど、このことがアメリカでちょっとした混乱を呼んだことがある。
Amazonのテレビコマーシャルに反応
アメリカではEchoのテレビコマーシャルが頻繁に流れているんだ。たいていは家族が出て来て、みんなが「Alexa」と呼びかけて使っている、というシーンなんだけど、これにわが家のAlexaが敏感に反応してしまった。
テレビの中の「Alexa」という言葉に、わが家のAlexaが反応して、質問に答えたり、音楽やラジオを流し始めたりしたんだ。
初めてこうなった時はビックリしたよ。でも、理屈が分かると笑うしかなかった。
後からニュースで知ったけど、そうなったのは僕の家だけじゃなかった。全米のEcho/Alexaが同じ反応をしたらしい。
何百(あるいは何千)もの家でAlexaがコマーシャルに反応し、家族がぎょっとする様子を想像した僕はもっと笑ってしまった。
呼び名を4つの中から選べる
テレビコマーシャルならまだ何とかなる。例えば、Echoをテレビの近くに置かないようにすればいいわけだから。
でも、家族の中に本当にAlexaという名前の人がいると大変だ。本物のAlexaに呼びかけると、毎回、Echo/Alexaも一緒に反応することになるから、鬱陶しくてたまらない。
これを避けるために、Amazonは、Alexaの名前を4つ用意している。Alexa(アレクサ)、Amazon(アマゾン)、Echo(エコー)、Computer(コンピュータ)だ。
買った状態のデフォルトは「Alexa(アレクサ)」だけど、AlexaアプリかAmazonの専用サイトで別の名前に変えられる。
自分の好きな名前——例えば「花子」とか「健太郎」とか——にできればいいと思うんだけど、今のところ無理のよう。
日本で発売される時には、もう少し日本ぽい名前もあるとありがたいな。
追記:日本版発売時のEchoに花子も健太郎もなかった。英語版と同じ「アレクサ」「アマゾン」「エコー」「コンピュータ」の4つ。この呼び名(Amazonは呼び名とは言わず、ウェイクワードと呼んでいる)を変更するやり方は、Amazonヘルプ「Echo端末でウェイクワードを変更する」に書いてある。