スマートスピーカーが面白いから買った:英オフコム調査結果

前回のブログでまとめたイギリス情報通信庁(オフコム)の調査結果から、スマートスピーカーユーザーの生の声を紹介していこう。公共機関の調査だから、宣伝目的じゃない。今回のテーマは、スマートスピーカーを買った理由。

面白いから買った

スマートスピーカーはいろいろなことが出来る多機能性がウリかもしれないが、そこはどうでもいい。多くの人は、「何となく面白いから」「どんなものか試したいから」という理由で買う。そんな適当な理由で買えるのは、値段が高くないから。オフコムの調査では、新型コロナのロックダウン中、暇つぶしのために買ったという人や、AIに指示を出してみたかったから買ったという人の声が紹介されている。

「ロックダウン中、スマートスピーカーが値引きで売られてた。私は自宅で仕事をしているので、リマインダーをセットしたり、音楽を聴いたり、分からないことを訊いたりするのに、何となくいいかなと思った」——Google Nest所有 女性 年齢30才前後

「元からテクノロジーには興味があり、そのうえ値段がとても安くなっていたので、初めて買ってみた。自分が何かをしながらスマートスピーカーに指示を出すというのが、良さそうに思った」——Google Nest所有 男性 年齢65才以上

多機能性などどうでもよく、ただ音楽を聴くために買う人もいる。

「ベッドで音楽を聴くのに、スマートフォンを手に持ったり、ラジオのボタンに手を伸ばすのが面倒臭かった。スマートスピーカーなら、こんな問題を完璧に解決できる! 実際使ってみると、ほかにもいろいろ役立つ機能があった!」——Google Nest所有 男性 年齢20才前後

スマートスピーカーはそれほど高額じゃない。機種によっては5000円程度のものもある。(安くても搭載されているAIは上位機種と同じ)だから、興味本位の「お試し」感覚で買える。

ブランドは何でもいい

アマゾンだとかグーグルだとか、ブランドにこだわってスマートスピーカーを買う人は少ない。大抵は、とにかく手に入りやすいものを買う。知り合いや親戚が使っているのを見て、それと同じブランドに決める人は多い。あとは、すでにどこかのブランド(アマゾンやアップルなど)の会員だったり、アカウントを持っている場合、それと同じブランドにする人が多い。そうすれば、スマートスピーカーとアカウントを簡単に連携させられる。例えばこんなユーザーがいる。

「買った当時、ブランドの違いや機種の違いはよく分からなかった。結局買ったのはアマゾンのEcho、従兄弟が同じのを持っていたから。値段が安くなっていたというのもある。あとは、私がアマゾンのプライム会員だったからというのも理由」——アマゾンEcho所有 女性 年齢40才前後

すでにスマートスピーカーを持っている場合、2台目はそれと同じブランドにしている。その方が連携させやすいという理由から。

「同じブランドにした方が、連携させやすいでしょ? 他のブランドでも大した違いはないと思うから、同じでいい」——アマゾンEcho所有 女性 年齢20才前後

「うちでは最初にアマゾンを買ったから、2台目3台目もずっとアマゾン。なぜかというと、違うものを追加するより、同じものを追加した方が、全部を連携させやすいだろうから」——アマゾンEcho所有 男性 年齢 40才前後

スマートスピーカーを買う人は、何ができるか、とか、どのブランドが優れているかなどに、あまりこだわらない。ただ、オフコムの調査結果には、「2つ以上のブランドを持っている人は、大体、アマゾン(Echo)の方が直感的に使いやすいと感じている」と書かれている。