Echo/アレクサで英語学習:リスニングならKindle本読み上げかオーディオブックAudibleがおすすめ

アメリカにいた時僕は、Amazon Echoを英語の勉強に使っていた。今、日本でも、やっぱりEchoで勉強している。Echoで英語を学ぶ方法は、このブログの「Amazon Echo/アレクサで英語を勉強する方法」にまとめて書いたけど、その中でも助けられたのが、Kindle本読み上げと、オーディオブック(ボイスブック)のAudible(オーディブル)。僕はリスニングがひどくダメだったんだ。

Echo/アレクサでリスニング力をつけるとき活用したいのが、Kindle本読み上げ機能とオーディオブック。どちらも英語の洋書に対応している。(日本版Echoでも対応している)これを使うと、早い話、Echoから、洋書の、英語の音読が流れてくる。

僕は主にこれで、小説を繰り返し聴いたんだけど、ストーリーに引かれて面白く集中できるのがいい。聴いているうちに、英語のリズム、というか、英語ならではの意味の流れみたいなものが分かってきて、長い文でも、最後まで聴いた時にはもう理解できている、というふうになった。

洋書を読み上げるアレクサの発音がいい

人工知能アレクサ(Alexa)がKindle本の文字を読み取って、音声に変換するというのが、Kindle本読み上げ機能。Kindle本を買って、アレクサにその題名を言って、「読め」と命令するだけで読み上げてくれる。複雑な設定はいらない。(具体的なやり方はAmazonヘルプ「AlexaでKindle本を読む」ページにあるよ)

こうやってアレクサに洋書を読ませると、すごくいい発音で読んでくれるんだ。Kindleの機械本体やPCでも読み上げてくれるけど、ロボット読み。人工知能アレクサの発音はそれとは段違いだ。間の取り方やアクセントが自然で、人間の読み方に非常に近い。そう思っているのは僕だけじゃなく、例えばpataさんのように、Twitterに短いビデオをアップして「英語の本の読み上げは見事」と言っているユーザーもいる。

(一応書いておくけど、これに比べると和書の読み上げは劣る。あと、和書の英語学習本とかTOEIC対策本をアレクサに読み上げさせると、英語の部分がカタカナ発音になってしまうので、リスニングの勉強にはならない。リスニングなら洋書)

Kindle本を使ったこの勉強法は、今の英語力が中の上レベルで、さらに上を目指している人にいいんじゃないかな。というのは、なんだかんだ言ってもアレクサは人間じゃないので、聴いている人の頭の回転を配慮して難しい部分で多めに間を取ってくれる、なんてことがないんだ。つまり、ズラズラズラズラーッと読み上げる感じは拭えない。(例がYouTubeにある

ネイティブや上級者ならこれでいいかもしれないけど、初級者はもちろん、中の中(TOEIC600点くらい)レベルくらいだと、ついていけない。でも、中の上レベルなら、ギリギリついていける。だから、聞き取り練習にちょうどいいはず。

あと、書いておかなきゃいけないことが一つある。それは、Kindle本とアレクサの連携があまり上手くいってないということ。

アレクサが読んでいる途中で止まり、何十秒か後に続きを読み始めたり、早送りや巻き戻しが時々できなくなったり、読ませたいKindle本をAlexaアプリが認識してくれなくなったり、ということが結構あった。こういった不具合は、2年ほど前からユーザーフォーラムで話題になっているんだけど、Amazonはまだ直してくれてないみたい。このことをあらかじめ知っておくと、そうなった時、ヘタに失望しないですむと思う。

まあ、こんなふうに、Kindleもいいことづくめじゃないけど、紙の本と比べて値段が安いのは魅力だと思う。1冊ずつ買ってもいいけれど、たくさん読む人には、月980円(2019年5月7日現在)でいくらでも読み放題になる「Kindle Unlimited」という会員制度が、Amazonにあるよ。洋書の品揃えは、英語圏のAmazonと同じで500万冊以上とのこと。

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オーディオブックは値段が高いけど快適

オーディオブックというのは、ナレーターや声優が朗読した本の録音(音声ファイル)のこと。こちらはアレクサじゃなく、生の人間が読み上げる。Kindle本読み上げと同じように、リスニングのトレーニングになる。

アレクサのちょっと冷たい合成ボイスが嫌い、という人は、オーディオブックが向いてるんじゃないかな。あとは、オーディオブックだと、プロのナレーターが意味の繋がりを掴んだうえで、聴き手に上手く伝わるように読み上げる。だから、英語発展途上者にも聴きやすい。

例えば、子供向けの本は子供向けに、ゆっくり、きちんと区切りをつけて読んでくれる。大人向けの本は大人向けにスラスラ読んでくれる。だから、自分のレベルに合ったリスニングができる。(アレクサはこれをやってくれない。子供の絵本も大人向けに読んでしまう)

ただ、Kindle本と比べて、オーディオブックは値段が高い。これは、プロのナレーターや声優や音響技術者なんかが制作に関わってるから、ある程度仕方ないと思うけど、1冊1,500円〜3,000円程度する(2019年5月7日現在)。

僕はそれでも、オーディオブックをメインに聴いている。理由は、快適だから。僕が聴いているオーディオブックは、Echoと連携させたとき、Kindle本のような不具合が出ない。それに、人間の読み上げは英会話に近いものがあって、聴いていて親しみが持てる。早送りや巻き戻しや章のスキップもできるし、難しい部分は速度を遅くして聴けるから、勉強にもなる。

オーディオブックで英語力をつけたいなら、Audible(オーディブル)のオーディオブック/ボイスブックがおすすめ。(Audibleはオーディオブックと呼ばずにボイスブックと呼んでいる)……というか、じつはこれしかないんだ、今のところ。

日本では今(2019年5月現在)、4つのストア(「audiobook.jp」、「honto」、「でじじ」、「Audible」)からオーディオブックが出ているけど、このうち洋書があるのはAudibleだけ。他の3つは洋書のオーディオブックを扱ってない。正確に言うとaudiobook.jpにも洋書っぽいものはあるんだけど、日本の出版社(IBC)が出している「ラダーシリーズ」。これは英語学習の副読本みたいなもので、原作が簡単な英語に書き換えてあって、冊数は数えるほどしかない。

(アメリカが本社のAudibleは、日本でもアメリカと同等の40万冊以上の洋書を扱うと発表している)

それに、Amazon Echoに対応しているのも(つまりEchoで聴けるのも)、今のところAudibleだけなんだ。もちろんスマホアプリでも聴けるよ。

こんなわけで、僕は今、Kindle本よりAudibleを聴くことがほとんどになっている。Audible(オーディブル)に興味があるなら、詳しい説明がAmazonにある。AudibleはAmazonの子会社なんだ。オレンジ色の「無料体験」ボタンを1度押すと、(不思議なことに)申し込みページには行かずに、より詳しい説明が見れるようになっている。

最後に一つ付け足し。Audibleには、よく知られたアルクの英語学習本がある。『キクタン』や『TOEICテスト基本例文700選』や『究極のビジネス英語リスニング』などが、ボイスブック/オーディオブック版で出ている。Kindle本読み上げだとカタカナ発音になってしまう英語部分も、Audibleだとちゃんとしたネイティブ発音だ。英語入門者〜中級者のリスニング力アップに使えるよ。

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参考リンク:

  • Amazon Kindleストア〜Kindle本、Kindle本を読むための機械(電子書籍リーダー)を売っている。
  • audiobook.jp〜和書の品数では国内最大級のオーディオブックショップ。
  • honto〜丸善、ジュンク堂書店、文教堂と提携している紙の本と電子書籍のショップ。少ないながらオーディオブックも扱っている。
  • でじじ〜オーディオブックと電子書籍のショップ。取り扱いタイトル数は両方合わせて1万点以上。