Echo SpotとEcho Show5(第1世代) を比較

Echo Spot(エコースポット)とEcho Show 5 (エコーショー5)は、どちらも小さい。手のひらに載るサイズ。そしてどちらも画面付き。サイドテーブルに時計代わりに置いておくのにちょうどいい。けれど値段に結構差があるから、どっちがいいか迷っている人もいると思う。そんな人のために、両者の大きな違いをまとめてみた。(Amazon.co.jpやAmazon.com、ニュースメディアの記事にあるデータ、Echo Spotの実物を参考にしている)

※注意 このページでEcho Show5と書いてあるのは、全て2020年発売のShow5(第1世代)のこと。また、Echo Spotは販売終了らしく、Amazonで新品は売られていない。Show5は2021年6月に第2世代が発売されている。

最初に、誤解のないように言っておくけど、Echo SpotでもEcho Show 5 でも、人工知能アレクサに命令してやらせられることは同じだよ。つまり、ビデオ通話もできるし、プライムビデオも観れるし、ニュースやお天気情報を流してもらえるし、照明のon/offなどの家電の操作もやらせられる。待機画面(待ち受け画面)として数種類の時計が選べるから、どちらも置き時計として便利。

Echo SpotとEcho Show 5 の差が出てくるのは、こういったことじゃなく、主に機械的性能の部分。ここではそれを比較しようと思う。

Echo Spot


Echo Show5(第1世代)

大きさ

Echo SpotとEcho Show 5 は形が丸と四角で全然違う。だから、大きさを簡単に比べられないんだけど、どちらも片手の平に載るサイズだというのは確か。具体的な寸法は:

  • Echo Spot 横幅10.4cm x 高さ9.7cm x 奥行き9.1cm
  • Echo Show 5 横幅14.8cm x 高さ8.6cm x 奥行き7.3cm

Echo Show 5 は画面が長方形だから、横幅はEcho Spotより約4cm大きい。その一方、高さはEcho Show 5 の方がやや(約1cm)低い。奥行きは、ボール形のEcho Spotの方が約2cm大きい。

重さは:

  • Echo Spot 419g
  • Echo Show 5 410g

と、ほぼ変わらない。細かいことを言えば、Echo Spotの方が1円玉9個分重いと言える。

画面の形

Echo Spotの画面は円形(直径6.4cm)、対してEcho Show 5 は5.5インチサイズの長方形(対角線が13.97cm、後述のピクセルアスペクトから概算した横縦比は約2:1)。

見た目の印象としては、四角いEcho Show 5の画面が大きく感じられる。プライムビデオとか、YouTube動画を観るときは、この、四角い画面のEcho Show 5 が圧倒的に見やすいと思う。けれど、ビデオ通話で相手の顔を映すとなると、顔の形にフィットした円形画面のEcho Spotの方が見やすいと思う。

画面の解像度(鮮明さ)

両者の画面解像度は:

  • Echo Spot 480 x 480 ピクセル (円形画面)
  • Echo Show 5 960 x 480 ピクセル (長方形画面)

これが発表されている数字。Echo Spotの円形画面のピクセル数をAmazonがどう算出しているか不明なので、正確にどちらが鮮明かは判断できない。ただ、どちらもHD(高解像度)ではなく、レベルとしては同程度と言っていい。

内蔵カメラの画素数

主にビデオ通話のときに使うことになるのが内蔵カメラ。その画素数は、Echo Show 5 が圧倒的に優れている。具体的には:

  • Echo Spot 30万7200画素(VGA/640 x 480)
  • Echo Show 5 100万画素

Echo Spotが約30万画素なのに対して、Echo Show 5 のカメラはHD(高解像度)の部類に入る100万画素。ただ、ビデオ通話の時に「自分の顔がはっきり写り過ぎるのは嫌だから」という理由で、低解像度のカメラが好きな人もいる。

カメラレンズカバーの有無

Echo Spotのカメラのレンズは、正面の上端に、むき出しでついている。対して、Echo Show 5 のカメラレンズは、スライドするちっちゃな扉の下に隠れている。指でスライドさせて扉を開けると、レンズが現れるという仕組み。

Amazonが「カメラカバー」と呼んでいるこの扉は、カメラレンズを目隠しするためのもの。閉めてしまえば、レンズには何も写らないというわけ。プライバシーを守るための、最も単純で確実な方法だね。(どんなものかは、AmazonのEcho Show 5 のページに写真がある)

Echo Spotにこれは付いてないけど、同様の、貼り付けるタイプのカメラカバーが別売りされている。(例えばOlixar社が出している「Amazon Echo Spot ウェブカメラカバー」など)

内蔵スピーカー

Echo SpotとEcho Show 5 の内蔵スピーカーを比較すると:

  • Echo Spot 1.4インチウーファー+0.8インチツイーター
  • Echo Show 5 1.65インチフルレンジスピーカー

Echo Spotには中低音を鳴らす1.4インチのウーファースピーカーと、高音を鳴らす0.8インチのツイータースピーカーの2つが内蔵されている。対してEcho Show 5 は、全ての音域を1.65インチのフルレンジスピーカー1つで鳴らすようになっている。

どちらの音がいいかというと、感覚的なことになってくるので、きちんとは比べられない。スピーカーの大きさだけで言えば、Echo Show 5 の方が大きくて良いけれど、Echo Spotは2つのスピーカーが付いているからクリアな音がする。

また、スピーカーの付いている向きが両者で違う。これも音に関係してくる。Echo Spotのスピーカーは下向きに付いていて、音は、本体を置いたテーブルなどの面に反射して耳に入って来る。対してEcho Show 5 のスピーカーは後ろ向き(裏側)。音は、本体の後ろの壁などに反射して耳に入る。こうなると、どんな場所に置くかで音が大きく左右される。特に後ろ向きスピーカーのEcho Show 5 は、壁際に置けば音は鮮明だけど、部屋の真ん中に置くとぼやけた音になるんじゃないかな。

ウェブブラウザの有無

Echo Spotにウェブブラウザは入っていない。Echo Show 5 にはウェブブラウザが入っている。(現時点で実物では確かめていないけれど、Amazonに問い合わせて、ブラウザが搭載されていることを確認済み)

  • Echo Spot ウェブブラウザ 無し
  • Echo Show 5 ウェブブラウザ 有り

つまり、Echo Show 5 ならブラウザを起動させてインターネットのサイトを見れる。YouTubeに行けば、YouTube動画を観れる

USB電源ポートの有無

Echo Spotも、Echo Show 5 も、ACアダプター(15W)から電源を取るようになっている。Echo Show 5 はそれに加えて、USB電源も使える。

  • Echo Spot 電源ポート(ジャック)はACアダプター用のみ
  • Echo Show 5 電源ポート(ジャック)はACアダプター用とMicro-USB電源ポートの2つ

Micro-USB電源ポートがあるEcho Show 5 は、パソコンのUSB端子(ポート)とケーブルで繋いで電源を取れる。(これはAmazonに問い合わせて確認済み)モバイルバッテリーも利用できるかもしれない。

両者の大きな違いはこんなところ。細かいことを言えば、カメラレンズの位置(Echo Spotは上部中央、Echo Show 5 は上部右端)とか、本体表面の材質(Echo Spotはプラスチック、Echo Show 5 は裏側がファブリック仕上げ)といった点がある。

〈参考リンク〉